姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
エリアルが凍り付いた。
姉さんが青ざめている。
(まさか、おっちゃんは……)
恐らく俺達三人の頭の中には、同じ言葉が過ったに違いない。
(敵……)
「あれれ、何みんな黙っちゃってんの。
大丈夫だって、一応きちんとした国際機関らしいから!
凄くねえ?」
おっちゃんは、明るく笑った。
(自分がいる組織の事を、あまり分かってないのかな……)
ともあれ、エリアルの正体は、
絶対に明かせなくなった。