白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】
ゆう君だけじゃない、ママたちだって。

高校生くらいまでは私だって・・・。


「正直に言って、私もいつか無くなる気持ちだと思っていた。でも、ゆう君へに気持ちが薄くなる事は1度もなかったよ。むしろ、一層強く濃くなるばかりで、ゆう君しか考えられなかった。」


視線をゆう君に戻し、少しだけ笑顔で答えた。

もう隠さなくてもいい、胸を張って言っていい、ゆう君への私の本当の気持ち。



「・・・ありがとうな。思い続けてくれて。・・・行こうか、遅れる。」



そう言って頭を軽く撫でてくれた。

その手が肩に置かれる。

少し重さを感じる暖かい手。


「うん!」


立ち上がりコートを着た。

さっきまで私が飲んでいたペーパーカップを左手に、右手は私の手を取り歩き始めるゆう君。

出口近くのゴミ箱にカップを捨てれば、空いた左手に自分のバッグと一緒に私のバッグを持ってくれた。

さりげないそんな一連の動きに、それだけで、とても大事にされていると感じる。

八島さんから今日聞いてしまったことはいろいろあるが、今知らなくてもいい事だと思う。

だって、私たちの関係は、聞いても、聞かなくても、何も変わらないから。

いつか、ゆう君が話したくなったら聞こう。

一生話さないなら、それでもいい。

ゆう君に手を引かれながら、その手の温もりに包まれる心地良さと、2人でいる幸せを感じて、まだ寒い外にでた。








番外編  ゆう君の友達の八島さん <end>


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