翼の折れた鳥たちは

どうすればいい?

何をすればいい?


普通車いすに移行するところまでは、どうにか出来た。

榎田さんはどうなりたいんだろう。
退院して、何するんだろう。


参考書を読み進めるうちに、辿り着いてしまうのはいつも同じところ。


うぅぅぅぅん。

悩みすぎて、思わずうなってしまった。

「何を悩んでるんだ?星原さん」

睨むように見ていたパソコン画面から私に視線を移動させた部長が尋ねる。
その声色はとても優しい。


「榎田さん、どうなりたいのかなって思って。私には何が出来るかなって思っていると、今どんなリハビリプログラムを提供することが望ましいのかわからなくなってしまって……」

私の言葉を部長が静かに聞いている。

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