混戦クルーズ! 造船王は求婚相手を逃さない
 アレンにしてみれば、長いこと同じキャビンで過ごす事にまったく抵抗をもたれていないという事で、ほとほと、自分は男だと思われていないのだな、と、あきれるが、アレン自身もイライザ相手にどうこう、という気分になれないので、そこはお互い様か、と、納得した。

 唯一の心配は、船内で感じの良いご婦人に出会ってもくどく事はできない事だが、現在アレンは特に決まった女性とどうこうなる事も、浮名を流す事も望んでいない。

 仕事を通じて見聞を広めたいという事では視点は違えどイライザ同様であるし、新造船での長い旅はめったに経験できるものでは無い。

 バカンス気分で付きあおうと、アレンは気持ちを切り替えた。

 イライザが、父に対して無理に要求を通そうとしないのと同様に、アレンも、イライザが言って聞く娘では無いことを理解していた。
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