1170日のきおく。
序章

朝がきた。





苦しい。こんな苦しい朝は初めてだ。



起きて考える事はケイのことばかり。


今何してるんだろう。大学行ってるのかな。


今日は3限までだったかな。


ケイはどんな朝を迎えたんだろう。



考えても……


考えても……



ケイには、親から受け取った大学生活が


残っている。


辞めさせたサークルにも復帰できる。


また、あんな風に女を家に呼ぶのかな。


ケイは、私以外の女に


どう微笑むのかな。



私には何も残っていない。何も……





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