僕達は透明ーー
君があたしを抱き締めた。


生きてる様に、君の体温を少し感じた。



あたしより背の高い君が


あたしを見下ろした。



君の顔が近づいて不意に感じる吐息。



重なる唇と唇。



少し冷たい体温の君がしたキス。



「ごめん、一緒には生きていけない。


だけど、忘れない。



君に会いに来たこと。



君に出会ったこと。



君とキスしたこと。



ありがとう、そら」



なんで、今笑うの。


いつも悲しそうに笑う癖に。


なんで、笑うの。


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