君はジェットコースター
ダッシュで
ホームを降りて
改札を出る。

カバンを斜めがけにして
学校の方向に歩き出しながら
チラッと後方を見ると

追っかけてきてる!

「たくみくん、待って~」

???
なんだか
歩き方が変だ。
よーく見ると
片方、靴がない。


靴下のまま、ぴょこぴょこ
歩いて必死で
追っかけてくる。

ちょっと
可哀相になってきた。
僕、捨て犬とかに弱いし。

クルリと振り向いて

「靴どうしたの?」


聞いたのに

女の子は
さっきの勢いは
すっかり失せたのか
下を向いて喋らない。

顔を覗き込んでみる

「ん???」
「きゃっ」

きゃ、ってナンだよ。

「たくみくん、怒ってるよね?」

「いや、よく分かんない」

「私っ!たくみくんが
    好きですっ!」
「えっ?」

「付き合ってくださいっ」

「ええ?え?
 もしかして
 そのために
 突き落としたとか?」

「う、うん」

「それで、靴は?」

「多分、電車の中」

「うそ、それでどうすんの」

「どうしよう・・・」
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