キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

同じ『想い』――“またね”






私たちは二年、三年と揃って同じクラスになることはなかった。

陽亮とも……。


新しい環境の中、新しい友達もできた。
それなりに騒がしく、それなりに楽しい。

でも四人一緒の時が1番落ち着いて、1番楽しくて1番自分らしくいられた。



「ほんっと、おめーら仲いいよな」

「まーね」


今では家まで送り迎えしてくれる陽亮が漕ぐ自転車の指定席。回す腕も様になってる。


「俺より会ってねえ?」

「まーね」

「ひっで‼」


卒業式はもう明日。
陽亮の明るいオレンジブラウンの髪は少しだけ伸びて春風に靡く。


「卒業したらなかなか会えなくなっちゃうからさ……」


近くの公園で少し時間を共にして帰るのが日課。ブランコを漕ぎ肩を落とす私の手を握ってくれる。

付き合って二年経つのにドキドキするのは変わらない。優しく目を細める陽亮の顔には安心する。



「あいつらの進路って?」
< 236 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop