“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから
最終章


最終章


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「家宅捜索の結果、

彼女が住んでいる部屋から事件に使われた凶器と断定できる物が見つかりました。

もう間もなく、記者発表もされます。」



野崎心療クリニックの診察室。


危うく誤認逮捕しかけて・・正直訴えられてもおかしくなかったけど、

野崎は“自分にも非があった点がある”と穏便に済ませてくれた。


そんな彼に、このクリニックのスタッフだった佐々木チヒロの逮捕、

そして見つかった証拠品の数々を伝えると、深く頭を抱え込んだ。


「どうして・・・・
どうして・・なんで・・・。」


その目から一滴の涙が落ちる。


その落胆振りは何を意味しているのか・・。

よっぽど佐々木の事を信頼していたのか・・それとも・・・?


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