白馬の王子は待ちません

あれから、コウキとはしばらく会ってない。

ヒカルに連絡があったかどうかも聞いてない。

もしかしたら、このまま…
忘れられそうな気さえしていた頃、
コウキから電話が来た。


よっ。しばらく。
明日、集合かけてもいい?
正々堂々と、2人の前で俺の話を聞いて
もらおうかと思って。
どうかな。


しばらくぶりだね。
答え…出たんだ。
明日、大丈夫だよ。
行く。


電話を切った後、カレンダーを見ると
あのパーティから、3週間経っていた。

コウキが、どんな答えを出したのか
全然予想がつかない…。
いくら考えてもわからない答えでも、
やっぱり頭の片隅から離れない。

もし、これからは、あたしとの未来を
考えたいと言われたら…
あたしは、何て言うんだろう。
母親になる覚悟は出来るだろうか。

コウキを失いたくないと言いながら、
母親には、なれないなんて言えるわけない。
愛せるだろうか。
自分の子供として…。
このあたしが…。

ふぅ…。
考えたところでしょうがないのに。

明日…。

あたしたち3人の未来が、変わる。

どんな答えであろうとも。






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