俺がこんなに好きなのは、お前だけ。


大志くんと花火を見るのは、夏の花火大会以来で、これで二度目だ。
カラフルな巨大な火の粉が甲を描き、幾千にも重なって夜空を彩っている。


ふと、右手のひらに感じたぬくもり。大志くんの手に一方的に包まれた自分の手。私も彼の手を強く握り返す。


繋がれた手は、永遠であることを願う。どうか、この恋が永遠であることを願う。


願わずには、いられない。


誰のことも好きになれないのかと思っていた。そんな自分が嫌で、ずっと恋に憧れ続けて君に出会った。君に、大志くんに。


なにかが欠落しているのだと思っていた。私の喜怒哀楽の感情は、彼の行動によって生成され、交じり合い、たくさんの色に変身していった。いま、空で咲く花火のように、カラフルに。


となりを見る。目が合って、微笑まれて、私もつられるように笑った。


ずっと、一緒にいたい。そばにいたい。一番近くに。


毎日楽しいことを重ねて、笑顔で溢れる思い出をこれからいっぱい作ろう。

辛いこと、苦しいことがあったら、ふたりで半分こにしよう。


それぐらいできるよね、不器用でも、気持ちをゆっくり繋ぎあった私たちだったら。


だって私は知らなかった。


好きな人の笑顔を見るだけで、胸がざわつくこと。

声が聞こえると、それだけでうれしくなること。


その人が悩んでいると、私まで寂しくなったし、
手が微かに触れただけで、胸がドキドキして、
その人のことを想うだけで涙があふれた。


嘘つきなきみも、
怒りっぽいきみも、
笑うと口もとを隠す綺麗な手も、


ぜんぶ、ぜんぶ、……好き。


初めて知った、たくさんのこと。


今度は私がきみに教えてあげるよ。


だから……私を信じて。恋を、信じて。


ふたりで、本気の恋をしようね。



繋いだ手を、離さないように。

未来を恐れずに、進んでいこう。



ふたりで。







【おわり】


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