恋ってやつを教えてやるよ。

「……コ、コイカツ?何よそれ」


「恋するための活動のことだ!!略して恋活!!」


恋?


恋って、私が……?



「な、何で私がそんなのしなきゃいけないのよ!?私は恋なんて興味ないって言ってるじゃん!!」


「それは、お前が恋ってやつを知らないからだ。だから、俺がお前に恋する素晴らしさを教えてやる」



こ、恋する素晴らしさ!?


もう、いい加減勘弁してほしい。


大体、ついこの間までジロだって恋なんか知らなかったくせに、何を偉そうなこと言ってんだ!


恋愛マスターにでもなったつもりか!



「いらない!教えてもらうとかノーセンキュー!!」


「お前に拒否権があると思っているのか?」



キリッとした表情で、ズイッと顔を近づけてくるジロ。



それ、一体何キャラなのよ……。



「昔から、俺が風邪を引いたらお前も引く。お前が風邪を引いたら俺も引く。今まで俺とお前は多くのことを共有してきた。つまり、俺が恋をしたらお前もする!!それが俺達の運命(さだめ)!!」



ジロはガシッと私の肩を掴むと、光線が出そうな勢いで目を見開いてくる。


ギャーー!!


もうなんなのコイツーー!?!?
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