身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい

 弾けるようにレーナが笑う。あまりにもレーナの笑顔が可愛くて、耐え切れずにその髪に手を伸ばす。

「ただし、くれぐれも無理のないようにな」

 ぽんぽんっと軽いタッチで撫でつけて、悪戯めかして付け加えた。レーナは気恥ずかしそうに頷いて応えた。

「さて、腹も減ったし晩飯にするか?」
「はいっ」

 俺とレーナは手に手を取り合い、食卓に向かった。



 夕食の席、レーナは患者宅での出来事を詳細に話して聞かせてくれた。

 俺は相槌を入れながら、安堵に胸を撫で下ろしていた。俺自身、レーナが気落ちして泣き暮らす事に、胸が張り裂けそうな思いだった。

 朗らかなレーナの表情や仕草、レーナの一挙手一投足から、目が離せなかった。

 この日は二人とも、食も進み、会話も弾む、とても幸福な夕食となった。

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