ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~







溢れ出す涙は、とどまることを知らなかった。



嗚呼。




…………本当に、兄の威厳も有能さも俺にはありはしない。





でも、別にそれでいのかもしれない。







俺は……ここで生きていいんだ。






きっと、大丈夫。








この世界は、びっくりするくらいに暖かい。






何せ、愛する弟が選んだ世界なのだから……。






「「「兄さん!!……俺達、何年かかろうとも、待ってるから」」」








妖斗と翼咲と光輝が声を揃えて、俺に笑いかけた。






「……ああ、早く退院しないとな」





俺はそれに、心の底から笑って頷いた。




< 89 / 213 >

この作品をシェア

pagetop