もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開

>>仲直り。





『わっかんねーよ…』


「私も今回やばいかも…」



放課後の教室でテス勉をするあたしたち四人。


テスト前日にしても尚、数学に苦しめられている漣くんと円ちゃん。


二人に数学を教えるのにそろそろキツそうな拓叶が目に入り、思わず笑ってしまう。



「拓叶、大丈夫?」


『バカ二人に数学教えるのけっこうきつい…』



ズンっと、教科書の上に顔を伏せた拓叶。


かれこれ、2時間最後の追い込みで数学を頑張って二人に教えていたもんね。



「お疲れ様」



拓叶の頭を優しく撫でる…



『川たん、明日どーするよ』


「どうしよう…赤点ギリギリ回避したいけど」



二人顔を見合わせて絶望を目の前にした顔をする。


いやいやいや、赤点って30点ラインだよね!?


それぐらい回避しなきゃ、拓叶が自分の時間を割いて教えた時間はどうなるの!?



「拓叶の為にも頑張ってよ?」


『んー…』


「私も徹夜でテス勉するよ…」



二人してラインだらけの数学の教科書を閉じる。


もちろん、教科書にラインだらけだから、ワークも赤ペンだらけだ。



「待って、もしかして追試…あるんじゃないかな?」



ふと、思い出した。


夏休みがある前は必ずと言っていいほど、追試という言葉が開かれる。





< 157 / 276 >

この作品をシェア

pagetop