龍使いの歌姫 ~幼龍の章~
「その後のお話は、ノノンも知ってると思うけど……。赤い髪を持つ人間は、人間とは思われない。神龍を殺してしまった悪魔。または大罪人の生まれ変わりとも言われてるんだ」
すやすやと寝息をたてているティアを撫でながら、レインは俯く。
「……」
レインの話を聞き、ノノンは口を閉ざした。
昔の人がやったこと。過ぎてしまったことを、今の人達はまだ引きずっているのだ。
(でも、それって酷いと思う)
もしも、生まれ変わりだったとして、その人が同じ運命を辿るとは限らない。
たまたま赤い髪に生まれたことの、何が罪なんだろうか?
ノノンだって、こんなに綺麗な赤い髪になれるのなら、自分だってそうなりたい。
ノノンの髪は村の人達と同じ、茶色の髪だ。
白髪とか桃色の髪とか、そういう色に生まれたかったなと、自分の髪色が気に入らない。
だが、レインの話を聞いて、赤い髪でなくて良かったかもしれないとも思った。
「お姉さんは、自分の髪の色、嫌い?」
「……昔は嫌だった。でも、今は平気。師匠も、いなくなってしまった姉さんも、この髪を好きと言ってくれたから」
大好きな二人が、好きだと言ってくれた。だから、自分の髪も好きになろうと思った。
「そっか。……お姉さんはここで何してるの?」
「ティアを探しに来ただけなんだ。旅をしてるから……って言っても、まだ初心者なんだけど」
ちょっと困ったように頬を掻くと、ノノンは目を輝かせる。
「旅人なの?」
「森の奥で暮らしてたから、そこまで旅慣れはしてないけどね」
「じゃあ、野宿とかしたりするの?演奏とかしてお金稼ぐの?」
どうやら、ノノンが想像する旅人は吟遊詩人らしいが、レインは首を振る。
「野宿はするけど、演奏は出来ないから、薬を作ろうと思って」
村に着いたら、それなりに必要な資金を調達しなければいけないので、レインはレオンから教わった薬の調合をして、売ろうと思った。
昔、姉がそうしていたように。
「ふーん?でも、どのみち村でお金を稼ぐつもり何だよね?だったら、私のいる村おいでよ!」
「ノノンの村?」
「うん。紅花村!」
すやすやと寝息をたてているティアを撫でながら、レインは俯く。
「……」
レインの話を聞き、ノノンは口を閉ざした。
昔の人がやったこと。過ぎてしまったことを、今の人達はまだ引きずっているのだ。
(でも、それって酷いと思う)
もしも、生まれ変わりだったとして、その人が同じ運命を辿るとは限らない。
たまたま赤い髪に生まれたことの、何が罪なんだろうか?
ノノンだって、こんなに綺麗な赤い髪になれるのなら、自分だってそうなりたい。
ノノンの髪は村の人達と同じ、茶色の髪だ。
白髪とか桃色の髪とか、そういう色に生まれたかったなと、自分の髪色が気に入らない。
だが、レインの話を聞いて、赤い髪でなくて良かったかもしれないとも思った。
「お姉さんは、自分の髪の色、嫌い?」
「……昔は嫌だった。でも、今は平気。師匠も、いなくなってしまった姉さんも、この髪を好きと言ってくれたから」
大好きな二人が、好きだと言ってくれた。だから、自分の髪も好きになろうと思った。
「そっか。……お姉さんはここで何してるの?」
「ティアを探しに来ただけなんだ。旅をしてるから……って言っても、まだ初心者なんだけど」
ちょっと困ったように頬を掻くと、ノノンは目を輝かせる。
「旅人なの?」
「森の奥で暮らしてたから、そこまで旅慣れはしてないけどね」
「じゃあ、野宿とかしたりするの?演奏とかしてお金稼ぐの?」
どうやら、ノノンが想像する旅人は吟遊詩人らしいが、レインは首を振る。
「野宿はするけど、演奏は出来ないから、薬を作ろうと思って」
村に着いたら、それなりに必要な資金を調達しなければいけないので、レインはレオンから教わった薬の調合をして、売ろうと思った。
昔、姉がそうしていたように。
「ふーん?でも、どのみち村でお金を稼ぐつもり何だよね?だったら、私のいる村おいでよ!」
「ノノンの村?」
「うん。紅花村!」