絶対命令アプリ
怯え
颯樹と博は同じサッカー部だったから、互いの家を行き来していたらしい。


学校から歩いて15分ほどのところに博の家はあった。


閑静な住宅街の一角にある2階建ての青い屋根の家がそうらしい。


広い庭では白いチワワが駆け回っている。


こげ茶色の門扉を開いて玄関前に立つと知らない家の香りがしてきた。


颯樹は馴れた手つきでチャイムを鳴らし、インターフォンのカメラへ向かってお辞儀をした。


あたしも慌てて会釈する。


少しすると人の足音が聞こえてきて玄関が開いた。
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