"鬼"上司と仮想現実の恋

会社に着き、昨日やり残した仕事を片付けていく。

9時少し前になり、田中君が出勤してきた。

「田中君、おはよう。
ちょっといい?」

私は、田中君を連れ出し、空いている会議室に入った。

「何?」

田中君が怪訝そうに聞く?

「私、昨日、どうしたっけ?」

「は?」

「田中君と飲んで、店を出た所までは
覚えてるんだけど、その後、電車で帰った?」

「電車で帰れる状態じゃなかっただろ?
駅でタクシーに乗せようと歩いてたら、
たまたま佐久間部長とここの前で会って、
車だから送ってやるって…
………
………

まさか、お前、部長になんかされた?」

部長!?

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