"鬼"上司と仮想現実の恋
私は、そんな事を堂々と言われたから、恥ずかしくて照れ臭くて、桜たちを見られなくて俯いた。

「暁里さん、耳まで真っ赤ですよ〜!
かわいいですね〜!
ね? 部長?」

桜が言うと、

「だろ?」

と悠貴さんは私の肩を抱き寄せる。

「ちょ、悠貴さん!」

私が悠貴さんの腕の中から、抗議の目で見上げると、

ちゅっ

突然、額にキスが降ってきた。

「悠貴さん!!」

私の抗議が悠貴さんに届く事はなく、悠貴さんは平然と私を抱き寄せたまま。

「部長!
どれだけ、ラブラブなんですか!
暁里さんと違って、部長はほぼ素面
ですよね!?」

桜も百合ちゃんも半ば呆れ顔だ。
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