"鬼"上司と仮想現実の恋
ところが、披露宴も中盤に差し掛かった頃、突然、私も予想してなかった事が起こった。

スクリーンに私たちのダイアリーが表示されたのだ。

どうやら、悠貴さんからのサプライズらしい。

私たちが恋に落ちる様子をナレーターさんが感情豊かに読み上げていく。

もう、恥ずかしくて仕方ない。

極めつきは、夢の国。

恋人になった日のダイアリーにスイートルームの写真なんて、家族に見せられたものじゃない。

あぁ!
なんで素直に夢の国の写真を載せなかったんだろう!?

後悔先に立たずとはまさにこの事だ。

だけど、思いの外、さらっと流されて、誰も気に留める事なく、先に進んで行き、プロポーズへと続く。

最後は、『運命に導かれて出会った2人…』とナレーションが入り、終了した。

会場からは、割れんばかりの拍手が贈られた。

私は恥ずかしくて、花嫁なのに顔を上げられない。

悠貴さんは、心配そうに私の手を握った。
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