"鬼"上司と仮想現実の恋
「うーん、それがさぁ…
繋がってるけど、失恋したっぽい…」

「どういう事?」

私はクマさんのダイアリーを見せた。

「これって、好きな人とか憧れの人に会えた
って事だよね?」

「うん。そう取れるな。」

「会った事もない人に失恋とか、バカみたい
だよね…」

ダメだ。泣きそう…

「会った事はなくても、想いは本物だったん
だろ?
別にいいんじゃないか?」

そんな優しい事、言わないでよ…

我慢してた涙が溢れた。

「…ごめん。
これじゃ、田中君が泣かしてるみたいだよね。」

「いいよ。
泣いてすっきりするなら、いくらでも泣いて
いいよ。」

田中君が頭を撫でてくれる。

ごめん…
ありがとう…
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