"鬼"上司と仮想現実の恋
「辛かったな…」

部長は、また私の頭を撫でた。

「でも、お前の中身に惚れてる奴もいる。
お前は、自分が惚れた奴が、本当にお前の
中身に惚れてるのか見極める目を持てばいい。」

「はい…」

「ほら、今日は飲んでいいぞ。
送ってやるから。」

やっぱり、部長、優しいじゃん。

だけど、これでもし私が部長を好きになったら、やっぱりばっさりフラれるんだろうな…


「ん!
このマルゲリータ、おいしい!」

「だろ?
ほんと、お前、色気より食い気だな。」

「いいじゃないですか。
部長だって、どうせ色気出して迫ってくる
女の人とは、食事なんて行かないでしょ?」

「それは相手による。
それが惚れた相手だったら、大歓迎だな。」

「えぇ!?
部長の好みって、どんな人ですか?」
< 81 / 407 >

この作品をシェア

pagetop