Jewels
あながち間違ってはいない。
しかし肯定してよいものか。
戸惑っている琥珀の沈黙を、瑪瑙は肯定と受け取った。


「二度目だな?紅玉様を押し付けられるのは。金剛のやつ、もしかして本気でお前と紅玉様をくっつける気でいるのかな?」


ニヤニヤと琥珀をからかう瑪瑙だったが、琥珀の反応は鈍かった。


「そんなの…あってたまるもんか。」


悔しそうに唇を噛み締めている。
瑪瑙の視線に気付くと、表情を崩して取り繕った。


「またいつもの気まぐれだろ。あいつ、また石に夢中で周りが見えなくなってるみたいなんだ。それで紅玉様が金剛の趣味をもっとちゃんと知りたいって、おっしゃってな。俺はそれで案内した、それだけだよ。」


なにひとつ嘘は言っていなかった。
しかし昨日の出来事に秘められた幾つかの重大な事項を隠してはいる。
琥珀は巧く取り繕ったつもりだった。

しかし、不自然に饒舌だ、と瑪瑙は感じた。
なにか、もっと大きな問題が、裏に隠れている、そう読み取った。

後で久々に金剛のところに顔を出してみよう。
なにか、おもしろいことになりそうだ。
瑪瑙は気付けば口の端を上げ、笑んでいた。

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