この手をぎゅっと、離さないでね?
「もうっ!洋くんも光琉くんもケンカばっかりしてたらダメじゃないっ!暴力なんかで何も解決しないよ!」
「はぁ……わかった。ごめん…」
洋くんは不満げに眉をよせながらも、ちゃんと頷いてくれた。
だけど光琉くんはつんっ、と顔を背けると何も言わずに立ち去ってしまった。
「にしても……なんなんだよアイツ。昔はあんなやつじゃなかったんだけどなぁ」
洋くんは遠のいていく光琉くんの背中を振り返り見ながら、大きなため息をこぼした。
「中学生のころは、仲良かったんだって?みっちゃんが教えてくれたの」