この手をぎゅっと、離さないでね?
「ま、そのちんちくりんとごゆっくり」
なっ……荒井くん、私のことちんちくりんって…。
そりゃあ私は150センチしかないし、たしかにちんちくりんだけどさ…。
「ごめんな、あかり。ノリが言うことなんか気にしなくていいからな?」
「あ……うん、平気だよ」
洋くんと楽しく会話をしてたところに割り込んじゃったから、怒らせてしまったのかな…?
そうだったら荒井くんに悪いことをしたなぁ。
颯爽と私の前を離れた荒井くんの背中を見ていると、洋くんに顔を覗きこまれていることに気がついた。