この手をぎゅっと、離さないでね?



「決めた…。私、洋くんの家に行ってみる!」

「え……ちょっと、本気なの?」

「うん。だってちゃんと、謝りたいし私の気持ちを聞いてほしいから」



今日いちにちたくさん考えたけど、謝ることを先延ばしにするべきじゃないって思ったから。



迷惑な顔をされたらどうしよう。

拒絶されたらどうしよう。



そんな不安ばかりだけど、それでも私は洋くんを傷つけてしまったことを謝りたい。



電話やラインじゃなくて、洋くんの目をしっかり見て謝りたいんだ。



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