この手をぎゅっと、離さないでね?
「もう光琉くんって呼ばないようにする…」
「いや……まぁそれはいいよ。俺も遥とか詩織とか、下の名前で呼んでる子がいるしお互い様だから。だからそのままでいい」
だから私が光琉くんって呼んでても、嫌とは言わず我慢してたんだね…。
ちっとも気づかなかった。
「ごめんね」
「だからもう謝んなくていいって」
固い胸板に押しつけていた顔をあげると、洋くんは唇を尖らせながら私を見下ろしていた。