この手をぎゅっと、離さないでね?



そんなときに玄関のドアがガチャリと開く音がしたかと思えば、

「あれっ。洋ーっ、見慣れない靴があるんだけどぉー!?誰か来てるのー!?」

階段の下から洋くんのお母さんの声が聞こえてきた。



「やべっ、アイツ勝手に部屋に入ってくんだよな」



階段をあがる音が聞こえると、洋くんは光の速さでベッドから飛び降りたりなんかして。

その直後に、部屋のドアが勢いよく開いた。



「あ……こんにちは。おじゃましてます」

「ちょっと〜、あかりちゃんじゃないのよぉ!」



洋くんのお母さん…。

相変わらずのハイテンションだなぁ。



金髪のポニーテールを揺らしながら、私の両手を掴んでジャンプしてて…。

とても48歳とは思えないくらい若々しくて美人だし、笑顔がすっごく可愛い。



< 303 / 347 >

この作品をシェア

pagetop