この手をぎゅっと、離さないでね?
校舎の裏なんてはじめてきた。
ここは影になっていて暗いし、足元にはタバコの吸殻もいくつか落ちていたり…。
なんだか怖い場所だな…。
「もう……なんでそんなに焦ってるの?私、今まで授業サボったことなんかないんだからね?」
「それはマジでごめん…」
休み時間とか放課後とかに話すとかでもいいと思うけどなぁ…。
「なぁ!さっき、尾崎のヤローが困ってたみたいとか言ってたけどどういうことだよっ?」
いつもより早口な洋くんは、やっぱり動揺しているみたい。