ハツコイ
長い沈黙…




それを破ったのは、やっぱり琉偉だった。





「柚…」




「な、何…」




告白っぽいことを口走ってしまった私に対して、何を言うかと思ったら…





「ゆずシャーベット、食べたい。」





「……………へ?」




「よくコンビニに売ってたじゃん、ゆずシャーベット。高校の帰り道によく買って食べたよなぁ。柚が共食いしてる〜って。」




「あ、懐かしい…。今でも売ってるのかな?」




「よし!今から買いに行こ!多分まだあるって!!」




そう言って私を追い抜いて前をずんずん歩いて行ってしまった。




琉偉…




さっきの話、どう思ったのかな。





時が経って大人になればなるほど…





やっぱり私は、琉偉の気持ちがわからなくて。




琉偉が何を思ってるか、考えてるのか…。




本当に、わからない。


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