秘密の約束。
何を言われたのか、睦月は何を言ったのか。

おばちゃんの子供って睦月だったんだ。

とかおばちゃんの子供好きも相当なもんだなあとかも思ったり。

話を整理すると

こいつはうちの家に住むから…

毎日顔を合わせなきゃいけないの!?

最悪だ。

だって怖いし…

殴られたらどうしよう。


「…なんで、こいつがいるの?」

睦月が静かに呟く。

怖い…

なんかごめんなさい。

「あたしが引き取ったの。苺香ちゃん、あんたみたいに身寄りがないのよ…
今日からここが家だから♪」

睦月は少し間

ぽか―んと口をあけて黙ってた。

状況を把握したのか、ランドセルをばんっと投げつけた。

「お母さんがそう言うならわかったよ。家が変わるのは慣れっこだし。」

ため息をついて玄関に座った。

おばちゃんは睦月を抱きしめると

「ごめんね…。あんたみたいな子をほっておけないの。もう家、変わらないから。」
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