秘密の約束。
ガチャガチャ…

ドアを開ける音が聞こえて俺はビクッとしてしまった。

急いで涙を拭く。苺香に泣いてる姿なんか見られたくない。






「ただいまー」





その声はいつものように張りはなく
元気がないように感じた。なにかあったのかな。


「どうした?」

「え?なにが?」

「元気ないなぁと思って」

「べっ別になにもないよ?お腹減ったでしょ?晩御飯買いに行こ?」

「そっか。…うん、わかった。」


俺は疲れて元気がなくなっているだけだと思っていたんだ。

苺香が図書館でなにがあったかも知らずに。
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