秘密の約束。
だが返事はない。

「ねぇってば。今度は無視ですか」

あたしはちょっと怒りながら立ち上がった。

台所はカウンターになっていて

あたしのいるリビングからは立っていれば顔が見える。

だけど睦月はいなかった。

「え?睦月どこに行ったの?」

台所に向かった。すると下からばぁっと睦月が出てきた。

「うわーっ!」

「びっくりした?」

へへへと笑って言った。

「してないし!」

「絶対びっくりしただろ。

…俺がいなくなったら寂しい?」


あたしの目をじぃっと見る。そんなに見られたら照れる…。

あたしは目線を外して床を見た。

「う…ん…。さみしい…かもね」

自分で顔が赤くなっていってるのがわかった。

恥ずかし…。

恥ずかしくて顔があげらんない。
なんでこんなこと聞くのー!!
< 132 / 206 >

この作品をシェア

pagetop