秘密の約束。

気になる視線。

12月になり、街にはクリスマスソングがあふれる。

行き交う人々はどこか嬉しそうで幸せそうで、手を繋ぎ歩いてく。

「はぁ…」

一人ため息をつくあたし。図書館での資料以外、情報が集まらない。
おばあちゃんに頼んだ探偵も、何も手がかりはなく

もう2ヶ月になる。

あたし達はただ
だらだらと過ごしているように思えて
これでいいのかと振り返る時がある。

学校にも行かずに…

「苺香、あれ」

睦月に肩を叩かれ振り返る。そこには人混みの中にいる───






竹内先生だった。






「竹内先生じゃん。うわー最悪」


こんな幸せな空気に包まれている場所であの人を見るなんて…。





──────竹内先生の隣に誰かいる。人混みが多すぎて見えない。
< 137 / 206 >

この作品をシェア

pagetop