秘密の約束。

優しいヒト。

あたしの家はお母さんとお父さんが亡くなって、早くも3ヶ月がたった。

今は9月の終わり。

あたしの家はおばちゃんたちが来てからというもの、とてもにぎやかになった。

「あっっ!あたしのプリン食べたでしょ!?」

「ん―。あれはあんまり美味しくなかったな。やっぱ焼きプリンが一番だよ」

「食べたくせに、なに感想述べてんの!あたし、むっくんのゼリー食べるからね!」

睦月は顔をびっくりさせて

「はぁ!?あれはスーパーでいつも売り切れる超激レアなゼリーだぞ!お前のプリンとは格差がこぉーんなにあるんだよっ!」

と、睦月は足から身長までをあたしのプリンと睦月のゼリーの「格差」とやらを表した。

「返して、あたしのプリン!」

「そんなにバクバク喰うから太るんだよ。」

「なんですって―!!」

「なんだよ―!!」

いつしか2人のケンカは毎日の日課のようになっていた。

でも、まじ喧嘩はしたことないけど。
< 14 / 206 >

この作品をシェア

pagetop