おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜

わたしは２０歳になった時に一人暮らしを始めて、彼の実家のすぐ近くのアパートで暮らしている。
ただでさえ職場からアパートまで距離があるのに、こんな日は無駄に車を走らせたくなる。



浮かび上がった水島くんの姿が、過去のあの人と重なる。


１人じゃどうしようもなくて、わたしは妹に連らくをしていた。
電話に出た妹にいきなり



「片想い系の曲でおすすめなんかない？」

「急だなぁー！笑
あっ！冬恋！ちょーいいよ″

「フユコイ？！
ありがと！着うたフルダウンロードしてみる！」


「どしたの急に？」


「今日ね、初出勤だったの！そこでさ、悟くんそっくりな人が働いてるの！」


悟くんっていうのはわたしの人生の中でとっても大切な人。
かけがえのない大事な人。
簡単にいえば元カレだけど、そんな簡単な言葉でくくりたくない存在。