アッファシナンテ

春川「お嬢様は申しておりました。
学校や家庭や社会から
切り捨てられた方々の力になりたいと。
そのような方に手を差し伸べ
皆が幸せになれる会社を作りたいと。
残念ながら、お嬢様の願う会社を
作るにはしばらく時間がかかります。
ですが、旦那様はお嬢様の意見に
賛同し新しい子会社を5社
増やす事を決断されました。
約5000人の雇用を予定しております。
...こちらも困っているのです。」

橋爪「私なんかでいいのかね?」

春川「橋爪様だからこそ
お声がけさせて頂いたのです。
つきましては、3日後の金曜日に
藤堂ホールディングス本社へ
お越しいただけませんか?」

橋爪「...ありがとう。」

春川「いえ、お礼を言うのは
こちらにございます。
今日までお嬢様と共に
頑張って頂きありがとうございます。
本日はこれで失礼致します。
お嬢様、参りましょう。」

花恋「...え、うん。」

後部座席にお嬢様が乗り込むと
私はドアを閉める。

このドアを閉めたのは
いつぶりだろうか。
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