アッファシナンテ

さらっとこんな言葉を言えてしまう
この女はきっと世間ではモテるだろう。

遼「例えそうだったとしても
その中で間接的に監視されて
何で何とも思わないんだよ?」

花恋「普通の事よ。」

遼「普通?」

花恋「私の周りには産まれた時から
いつも誰かがいてくれたわ。
今は、毎日春川がいてくれるし
春川の前の執事の平岩も
いつもそばにいてくれたわ。
幼稚園の遠足も小学校の学芸会も
中学校の修学旅行も高等学校の合宿も
大学の卒業旅行も私のそばには
いつも誰かがいてくれたのよ。
あなたは監視されてるって言うけれど
私は沢山の方に見守ってもらってるの。
とても、幸せな事じゃない。」

よく分からない。
それを幸せだと言い切れる
このお嬢様の気持ちが
俺には分からない。
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