諦めるには値しない

~真山side~


もう俺たちにはどうする事も出来ない。
いくら、俺たちが不動のために
懸命に動いたとしても、あの父親の
気持ちを動かせるほどの力は
持っていないだろう。

不動「やめてください!!
そんな事したら皆さんまで
目の敵にされますから。俺は諦めます。
でも、先輩たちのクビは父に頼んで
撤回してもらいますから。」

不動もきっとその事を分かっている。

陶太「でも、それじゃ不動が‥‥」

不動「俺、よかったです。
この学校に転校してきて皆さんと出会えて
どうしようもない俺の事を
信じてくれる人がいる事を知れただけで
ここに来た意味はありましたから。
最初で最後の試合になったけど
芹沢先輩と日向先輩と真山先輩と
藤野先輩と戦えた事、一生忘れません。
絶対、全国大会へ行って下さい。
必ず応援に行きます!!」

昴「感動の別れかよ、くだらねぇ。」
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