諦めるには値しない

~陶太side~


練習試合が近くなると
更に練習は過酷になった。
だけどその事について
誰も文句は言わなかった。

芹沢くんの想いはちゃんと分かってる。
いや、僕たちも芹沢くんと
同じ想いだったから
不満なんて感じなかったんだ。

昴「高杉、てめぇは少し休んでろ。」

高杉「大丈夫だよ!まだやれる!」

昴「てめぇ、さっきから
何本ミスしてると思ってんだ!
てめぇの努力は認める。
ただ、てめぇは圧倒的に体力がねぇ。
出せて2クォーターだ。
それ以降は不動に出てもらう。
不動、コートに入れ。」

不動「はい!」

渋々コートを出た高杉の肩を
真山くんがポンと叩くと
不動くんがコートに入り
真山くんと顔を見合わせ
頷いていた。

最も敵対していた2人が
いつの間にか仲良くなっていて
僕はほんの少しだけ安心した。
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