諦めるには値しない

~陶太side~


芹沢くんが嘘をついてるとは思わない。
でも、今日も部活に顔を出しては
連絡事項だけ伝え職員室へ
戻ろうとする北山先生が
噂の鬼監督だとは到底思えなかった。

でも、もしも本当にそうなら
僕はキャプテンとして北山先生に
指導をしてもらえるよう
お願いしなければならない。

陶太「北山先生、僕たちに
指導して頂けませんか?」

北山「初めに言っただろ。
私は君たちの顧問になるだけだと。
お前達には芹沢がいるじゃないか。
芹沢の言う通りに練習すれば強くなれるよ。」

やっぱり、こんな風に物腰柔らかな雰囲気の
北山先生が噂でしか聞いた事のない
生徒を罵倒し殴るような先生だとは思えない。
芹沢くんの人違いなんじゃないんだろうか。

陶太「そう、ですよね。
すみませんでした‥」
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