諦めるには値しない

~真山side~


俺には期待してくれる親などいない。
心配してくれる人も
励ましてくれる人も俺は知らない。

でも、今の陶太を見ていると
少し窮屈だなと思った。

陶太「でも、負けたら意味がない!
嫌なんだよ、もう。
僕のせいで皆が惨めな思いを
するのなら‥僕が辞めればいいんだ!」

父「いいか、陶太。
いい大学に行けばいい会社に
就職出来る。この世の中は
学歴が物を言う世界なんだ。
私は苦労した。学歴がないばっかりに
就職もなかなか出来なかった。
お前には真っ当な人生を歩んで欲しいんだ。
その気持ちを分かってくれるか?」

陶太「‥はい。」

期待される事は喜ばしい事なのかもしれない。
でも、自分の歩みたいと思ってる
人生を親に邪魔され我慢する
陶太を見て不憫に思えて仕方なかった。
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