four seasons〜僕らの日々〜
迷ってくれるのが嬉しくて、その顔を見ると胸が高鳴って、傷ついてでもそばにいたいと思ってしまう。

美桜、ごめんね。何度も謝った。

「今日は楽しかった。ありがとう」

うまく笑うと、蓮は安心したように「こちらこそ楽しかったよ。ありがとう」と言った。

玄関のドアを開ける。暗闇が続いていた。

「……お父さん……」

思い出が頭の中を巡る。春休み前までは、遅く帰って来ても家に明かりがついていて安心した。その明かりが、今はどこにもない。

女の子の目から涙がこぼれた。
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