【受賞作☆】このひろいセカイで、きみとであえたキセキ


時が、止まったみたいだった。


周りの音が全部遠ざかって、人の動きも、動いているのにそれが目に入って来なくて、まるで風が通り抜けるみたいに他所事で。


そうしていたら、ベンが栗色の前髪をくしゃっと掻き上げて、小さな声で、もう一言付け加えた。


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