ずっと好き

16歳,春。


「やっとついたね!!長い道のりだった……」

 私達は組分けの紙を見ながら門をくぐった。

「そこまで長くないだろ。俺2組だ。お前は5組か。帰りは校門で待ってるから」

「さき帰ったらぶっ殺すからね」

 先に帰られたら私は本気で困る。

ほんとに先帰られたらいつまでも学校の周りをうろうろしているだろう。

「殺すとか女じゃねえやこいつ!じゃあなっ」

 春樹はまた走っていった。

どんだけ力有り余ってんだよ…



 私は5組へと続く長い長い廊下を歩いていると、誰かに肩を叩かれた。

振り返るとそこにはとっても可愛い人が立っていた。

「はい!?」

「キャ~!!あなた新1年生ね!私3年7組の広永奈々美っていうの!!」

「お、おはようございます・・・・・・」

 私は広永先輩の迫力に負けていた。

「名前は??すっごく可愛いわね~」

「えっと加藤美春です。ありがとうございます!」

 私は少しいい気分になってしまった。

「ねえ、私の友達に美春ちゃんをみしてあげたいからこっち来てよ!!」

「え、でもクラス・・・」

「クラス??そんなのあとで私が連れて行ってあげるからさあ!」

 そういうと広永先輩は、ぐいぐいと腕を引っ張って私を中庭に連れ出した。


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