野良ネコと…………ひなたぼっこ

ご対面

帰って直ぐにしたことは……………四人にメール。

『今から、会えませんか?』

いつもの居酒屋に集合する。

唯ちゃんがいない時、よく利用する店。

彩先生の家に近く、安心なのだ。

「今日は、何をやらかしたの??」

「まさか、唯ちゃんを泣かしてないでしょうね!!」

相変わらず、オレに冷たいメンバーは容赦ない。

一通り話すのを待ってから

今日のデートで聞いた内容と、オレがこれからしようとすることを話した。

さっきまでの笑いはなく

「職員旅行………それであんなに不安定だったんだぁ」

「唯ちゃん、痩せてなかった?」

「"一緒にご飯を食べよう。"って誘った時
"先生と食べてる"って言ったから
夏休みはあまり誘うのを止めようって話して
…………誘ってなかったんだよね。」

「一人で………泣いてなかったかな??」と

四人は全然悪くないのに、自分を責めていた。

オレは……

「もう絶対……こんな思いをさせたくないから……一緒に住もうと思ってる。
もちろん……
まだ結婚は……しない。唯ちゃんの気持ちが固まるのを待つよ。
淋しい時や一人の時……オレのところに来るように……鍵を渡した。
けど……
唯ちゃんの性格からして………このままだと来るとは思わないんだよ。
だから………ご両親と話そうと思ってる。
安心したのは、ご両親は唯ちゃんをとても大切にしていたこと。
さっきメールで『お逢いしたい』と伝えたら…直ぐに返事がきたよ。
多分、かなり焦ってるだろうなぁ~。特にお父さんは……。
『結婚』って言葉が、頭をチラついてるはずだから。
明日、逢うことになった。
早く動いたら早く解決して、唯ちゃんが幸せになるからいいんだけど……
そうは言っても…………ご両親と逢って……
おまけに『オレのところに来させて下さい』って言うんだよ~
………………怖いよ。
殴られるのは……覚悟してるけど……。『別れろ!』って言われたら………。
まぁ~、別れる気はないけど……
結婚を考えてるから、悪い印象を与えたくないんだよね。」

オレの話しに

「先生が、そこまで唯ちゃんのことを考えてくれて……安心した。」

「私達も、出来る限りの協力をするよ!」

頼もしい言葉に………

「だったら、一緒に考えて!!
服装は??手土産って……何がいいと思う?
唯ちゃんの部屋はどんなものを用意したらいい??」と必至だった。
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