不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
――転んじゃう……っ!
前のめりになって倒れてゆく身体。なにかの光がぱぁっと彼女を包む。
衝撃を予感したが、地面に激突することはなかった。倒れる途中で空間に穴が空く。
不思議な穴は、真っ黒で底が見えず、宙に浮かんだ状態で口を縦にしたような形をしていて斜めに開いた。
まゆこはバランスを崩したまま、そこへ落ちてゆく。
「え? え? えぇえ……っ? なに、これ……っ」
呑み込まれる。
柊まゆこは、瞬きよりも短い間に、生まれ育った世界から離脱した。
ゲルツ王国に生きる呪われた公爵ジリアンの魔法によって、異世界ウィズへ召喚されたのだった。
前のめりになって倒れてゆく身体。なにかの光がぱぁっと彼女を包む。
衝撃を予感したが、地面に激突することはなかった。倒れる途中で空間に穴が空く。
不思議な穴は、真っ黒で底が見えず、宙に浮かんだ状態で口を縦にしたような形をしていて斜めに開いた。
まゆこはバランスを崩したまま、そこへ落ちてゆく。
「え? え? えぇえ……っ? なに、これ……っ」
呑み込まれる。
柊まゆこは、瞬きよりも短い間に、生まれ育った世界から離脱した。
ゲルツ王国に生きる呪われた公爵ジリアンの魔法によって、異世界ウィズへ召喚されたのだった。