誰からも愛されない

✛✛凪は、帰りな


「兄貴どういうことだよ。」
「どういう事とは?
さっきも言ったけど
彩心ちゃんは、俺が送るから
凪は、帰りな。」
と、忍か言うと
「そっ、俺は親父に頼まれてるんだから
家までちゃんと送り届ける。」
と、伝える凪
「いいよ。俺が送るから。
凪は、3日間
彩心ちゃんといたんだろう
もう良いでしょ。
何か今からも一緒じゃないと
行けないことでも?」
と、ギロリと見ながら言う忍に
「いやっ。嫌そんなことはないけど。」
と、慌てて答えると
「じゃ、良いよね。
それに、彩心ちゃんからなぜか
凪に対して、何か強ばりを感じる。
今日は、これで彩心ちゃんを
解放してあげて。」
と、言う忍さんに
なぜ、わかったのかと見上げると
私の動きを察知したのか
繋いだ手に力が入った。

まるで、わかってるから
黙っていてね
と、言われているようだった。

私もそっと忍さんの手を握り返すと

今度は、忍さんは私をみて
ニコリと微笑んでくれた。

凪は、兄に見抜かれて
「わかったよ。
じゃ、兄貴頼むわ。
才賀さんもまたな。」
と、言われたので

彩心は、
「同行して頂き
ありがとうございました。」
と、言って頭を下げた。
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