誰からも愛されない

✛✛お母様に


夜······
彩心は、忍から
自分の気持ちを切々と話され
その後·····身体にも·····と
甘い時間を送り
忍に抱きしめられて目を覚ました。

幸せな目覚めに
顔を綻ばせながら
朝食の準備をすることにした。

そこに、目を擦りながら
忍がやってきて
後ろから抱きしめ
首に顔を埋めて忍が言った。
「彩心。おはよう。」
「おはよう。忍さん。」
「もう少し寝ていたら良いのに」
「でも、朝ごはん食べて欲しいし。」
「ありがとう。
ただ、もう少し彩心を独り占めに
したかった。
じゃ、顔を洗ってくるね。」
「うふふっ、うん。」
忍は、顔を洗い戻ってきて
朝食を食べながら
「彩心。近い内にお袋に会って欲しい。
親父には、会ってるから。」
「えっ、お母様に?」
「うん、親父だけ会っていて
と、言われてさ。
だめかな?」
「ダメだなんて、私で大丈夫かな?」
「問題ないよ。」
「私も·····お会いしてみたいです。」
「良かった。
じゃ、日にち決まったら言うね。」
「うん。」
二人は、食べ終わってから
準備をしてお互いの職場へ
もちろん、彩心は忍が
送って行った。
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