朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】


「いいと思う」
 

自嘲気味に言った先輩に、笑満はよく通る声で答えた。


「いいと思うよ、あたしは。遙音くんが、そう望んでいるんなら。龍生さんいい人だし、在義パパの相棒ってくらいの人だし!」
 

力説する笑満に、先輩は苦笑した。


「……ありがとう」
 

お互いを見ている笑満と遙音から、私はそっと離れて夜々さんの傍に立った。


「夜々さん。さっきはありがとうでした」


「……わたし的に、そろそろあの人排除したいんだけど?」


「それはダメです」


「……どうしても?」


「はい。私の一番大事な人なんです。……失えない。どうしても」
 

私が宣言すると、夜々さんは「そう」とだけ答えた。

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